【対処法】犬が飛びかかる。マウンティングの意味?じゃれてるの?

散歩で飛びつくシェパードは怖いんです

うちの犬の飛びかかる癖

訓練所から戻ってきたシェパですが「飛びつき癖」はまだありました。

例えば犬舎の中に入っていている時。その中に飼い主が入っていくと身体全体で喜びを表現しながら嬉しがるのですが、そこで興奮し過ぎて飼い主に飛びかかってきます。

尻尾をプリプリと振りながら顔を舐めてきて、これはこれでかわいいものですが、何しろシェパードは巨体。

今思えば、子犬の頃から飛びつき癖はあって小さい時から飼い主と会うと喜んで飛びかかってきていました。

犬が小さい時の飛びつき

かわいい♥

しかしこの飛びかかりも大きくなってくると、ちょっと怖い。

犬が大きくなった時の飛びつき

こ、こわい

たぶん、本人(犬)としては子犬の時と同じように喜んで飛びついてきているつもりなのでしょうが、これだけ大きくなってしまうと顔に飛びかかるほどの高さがありさすがに後ずさってしまいます。

実際問題、前足の巨大な爪が当たると僕の腕はミミズ腫れが簡単に出来ますし、服はすぐに泥だらけになります。シェパの頭と僕の頭がぶつかって僕の方が脳震盪のようにくらくらしそうになったこともありますし、顔を引っかかれたら何しろ危険です。

マウンティングになることも

さらにこの飛びつき行為、いわゆる「マウンティング」になってしまうこともあるのです。

マウンティングとは

相手に乗りかかる・のしかかかる行為を意味する語。動物が交尾のため背後から乗りかかる体勢、あるいは自分の優位を顕示するため相手に乗りかかる体勢。

出典:マウンティングとは - 日本語表現辞典 Weblio辞書

簡単に言うと、飛びつき行為を続けてしまうとことで犬が自分の方が偉いと思ってしまうのです。

最初のうちはじゃれているつもりでいても、成長と共にこれがマウントへとつながってしまい、飼い主よりもマウント上優位な順位と考えてマウンティングを行ったり、わがままになったり飼い主の言うことを聞かなくなってしまうのです。

現にうちのシェパもマウント(順位付け)で上の順位であると考えている僕にたいしては、せいぜい飛びかかってきても顔を舐めるくらいで「スワレ!」と命令すればすぐに座りますが、マウント(順位付け)が微妙な別の家族に対しては着ている服を引っ張ったり、噛もうとしたりとマウント(順位付け)に対する挑戦をしかけています。

正直、言うことを聞かなくなったシェパードは大変です。

散歩中に好きなように引っ張られるとそれを止めることはほぼ不可能ですし、

散歩の飛びつきは本当に危険

また、飼い主にならともかく散歩中などに他の人に飛びつこうとすることは絶対に防がなければなりません。

本人(犬)としては攻撃の意図が無く喜んでいるだけにしても、相手の方の服を汚してしまったり、思わぬケガをさせてしまったりと大きな危険があるのです。

シェパードはその珍しさからか散歩中によく声を掛けられます。

場合によっては小さなお子さんを連れたお父さんお母さんからも声を掛けられ犬を触りたがるのですが、そういう時は本当に危険です。

伏せの状態にさせて大人しく触らせているかと思いきや、人懐っこさからか喜んで小さい子に飛びかかってしまう可能性も捨てきれません。小さい子にとって体重40kg超のシェパードの危険性は実際に発生しなくても想像出来ると思います。

いずれにせよ「飛びつき行為」は危ないことであり、出来るだけ早いうちに止めさせるのが大切です。

またシェパード以外のワンちゃん(例えばトイ・プードルのような小さな子でも)でも飛びつき行為の意味や危険性は同じであり、やはり対処は必要なのではと思います。

飛びついてくるとかわいいけど、

(引用)
僕がシェパードを相手にしてみて、実際に効果がありそう(かなぁ)と感じている事です。その子ごとの性格や犬種による違いもあります。参考程度に考えそれぞれにご対処ください

思い返してみればシェパが小さい時に飛びかかってくるとかわいくて、ついつい撫でまくってしまい、大いに喜ばせてしまったかなぁと思います。

これをし過ぎてしまったことで犬にとっては「飛びつき行為→嬉しく正しい行為」であると考えさせてしまったのかなぁと反省してます。

いくら小さくかわいい子でもシェパは大きくなると野獣になります。そして飛びつき行為は危険な行為へと結びつきます。小さいうちに対処しておくのが大切であり、小さいうちの方が直しやすいと今になって考えます。

いざ直そうとなり、僕が何よりも大切にしたのは次の二点です。

・とにかく知らんぷりをする
・落ち着かせるようにする

これは「飛びつき行為」はあまり意味の無い行為であり、あるいはイケナイ行為である事。そして出来るだけ落ち着かせるように嬉しいヒートアップを起こさせない事を心がけました。

「飛びかかり」への対処法

具体的には以下のような事を実践しました。

飛びついてきたら無視

まず「飛びついてきたら無視」これを徹底しました。

基本的には飛びついてきても撫でることは一切せず、声を出すこともせずひたすら地蔵のように固まってました。どんなに尻尾を振って喜んで顔を舐めてきても、とにかく無視です。本当だったらワチャワチャ撫でたくなるところですが、とにかく無視です。

相手が落着いてお座りなり、腰を下ろすまでとにかく無視です。落着いて静かになった時になってはじめて「ヨシヨシ」と軽く撫でてあげます。

今までは嬉しい時は飛びかかりテンションを上げて喜ぶことを、何事も無いような事であると考えさせてあげるのです。

犬舎やゲージは落着いてから

犬はやはり本能的な生き物なので、テンションが高い時はより本能的に動き飛びかかろうとしてきます。

なので犬に触れるときは、その前に犬自身を十分に落ち着かせました。

例えば犬舎に入る時、飼い主が外出先から帰ってきてゲージから出そうとすると全身で喜びを表現すると思います。そんなに喜んでくれると飼い主にとっても嬉しいもので、一刻も早く犬に触れたくなってしまいますが、その時は我慢。

やはり「スワレ」態勢など落着いた状態になってから初めて犬舎に入るなり、ゲージから出してあげるなどするのです。

忍法「地蔵の術」と「ヒラリの術」

また大きいシェパの場合、攻撃性の無い飛びかかりにしても飼い主自身がケガをしないように対処することも大切です。

場合によっては顔に届くくらい飛びつきますし、爪でミミズバリにされたりもします。出来るだけ怪我を負わないように、飛びつきそうになった時に僕は次のようにしました。

地蔵の術

基本的には手を前に組んで直立不動の状態でいました。高さを少しでも下げると顔までの距離が近くなってしまうので絶対に足腰は屈まず、もしもの時は腕でガードです。

腕を組むとなんとなく安心感があるので威厳を持って命令出来ますし、ついつい撫でてしまうことも我慢出来ます。

ヒラリの術

そして同時に犬の動きに対してヒラリと身を避けます。

喜んだ犬は前から飛びついてこようとしますが、そのポーズを見せた時に左右どちらかの脚を軸にしてくるりと身をかわすのです。犬は習性的に逃げたものを追いかけますし、人がヒートアップすると犬もヒートアップします。

大切なのは犬が立ち上がった時に何気なく横にスッと避けることで、これを繰り返すことで立ち上がっても人にも褒められず、触ることも出来ないということを思い込んでもらうのです。

噛んだら叱り出てしまう

もし、飼い主への飛びかかりの時に噛みつき行為が出たら絶対に叱ります。

どんな時でも噛み付きは厳禁であり、事故につながる行為であり、マウント(順位付け)への挑戦です。

僕の場合もただの飛びつきの時は無視するだけですが、甘噛みでもしそうになったら「いけない!」と叱り、それでも止まらないようだったら犬舎から出てしまいました。

というか、飼い主に対して噛み付くような時はまだマウント(順位付け)や犬との信頼関係が出来てないような段階であり、そのような時はリーダーウォークや訓練遊びなどして信頼関係を作る方を優先した方が良いと思います。

散歩中に飛びかかろうとしたら

散歩中に他の人や犬に飛びかかるのは、飼い主に対してとまた別段階の注意が必要です。

威嚇行為の飛びつきはもちろん、喜んでの飛びつきにしても、服を汚したり大きな事故へとつながる可能性があり、ここだけは徹底的に注意します。

まず散歩中は飼い主が周りの状況をしっかりと把握し、車の運転をするように近づいていくる人や犬に対して注意を払うと共に、もし危険因子がありそうならリードをしっかりと短く持ち相手との距離を保ちます。

もし飛びかかりを見せそうになったら、リードを強く後ろに引いたり、「後へ」と命令し犬に注意を促します。もし飛びかかってしまった時などは「イケナイ」と叱ります。

これは基本的なリーダーウォークや、「イケナイ」や「スワレ」が理解る段階です。やはりこれらは大切だなと思います

この辺りが出来るようになってきたら、他の人や犬とも触れ合ってもOKかなと考えております。その場合も大型犬などは「伏せ」の状態にして、未然の事故を防ぐのが大切かなと

飛びかかりによる賠償問題も増えている今、やはり他人への飛びかかりは注意しすぎるということは無く、その子の訓練状況や状態によって適切な対処をとるのが大切だと思います。